「千菜が大切に想っている人が不幸になるっていうのは・・・、もしかしたらその呪いのせいかもしれない」

「そんな・・・。呪いなんて、どうして!?私が、なにをしたっていうの・・・」




そんな呪いを受けるような恨まれるようなことした覚えなんて。
した覚えなんて、あるわけないよ。
私が生まれた時からあるんだから。
だから、鬼羅たちだって戸惑ってるんだ。



「ちぃちゃんも・・・、同じ呪いを受けたんだ」

「え・・・」

「時光が用意した呪術師によって。でも、そのあとすぐ鬼羅を庇って死んでしまったんだけど・・・」




時光は、千代さんの事を愛してたんじゃないの?
それなのにどうして、呪いなんて・・・。




「千菜ちゃんって、何歳?」

「え?あ・・・、18歳」

「そっか・・・。もしかしたら、ちぃちゃんの生まれ変わりかもとか思ったけど・・・、そんなわけないよね。そんなことあるわけないし、第一・・・。千ぃちゃんが死んだのは10年前だ。すぐに転生したとしても計算が合わない」




琉鬼くんは、そう言って困ったように笑った。
生まれ変わり・・・?

そんな事、信じられない。
人が死んだら生まれ変わるとか、聞くことはあるけど実際に生まれ変わりなんて聞いたことがないし。