ドンドンドンドン!

突然たたかれたドアの音に、あたしは飛び起きた。

「な、何だ?」

目覚まし時計で時間の確認をすると、11時を過ぎたところだった。

今日は定休日のため、『ラグタイム』は休みである。

「一体、何なんだよ!」

寝ぐせのついた髪を手でとかしながら、あたしは玄関へと向かった。

人が休みの時に一体何の用なんだか!

ここはガツンと、一言言ってやらなければ!

ガチャッとドアを開けて、
「うるさいなー!

近所の迷惑も考えろや、このバカタレ…」

そこにいた見知った顔に、あたしは絶句した。