ケータイ小説 野いちご

漆黒の闇に、偽りの華を

線香花火



ミーティングが終わって、今日はみんなすぐに解散をした。


昨日がみんな遅くなった分、今日は早目の解散らしい。


一階に居た煌龍のメンバーの子達も、帰ったりバイクで走りに行ったりして、大分まばらになっていた。


幹部室に取り残されたのは、あたしと恭の二人。


さっきまで何やかんや騒がしかった空気が一転、静かになる。



「今日は、茉弘も早目にここを出ましょうね。」


恭が、みんなが飲んでそのままにしたグラスを片付けながらあたしに話し掛ける。


「昨日は、全然寝られなかったでしょ?昼寝も俺が邪魔しちゃったみたいですし、今日はちゃんと寝ないとね。」


「そんな言うほど辛くなかったよ?」


「ふっ。よく言う。今日は顔色悪かったですよ?」


それは、寝不足のせいじゃないよ。


なんて言えるわけもなく……


「そう?やっぱり人間寝ないと調子出ないもんなんだね。」


なんて嘘をつく。


こうやって、嘘をつき続けていたら、いつか嘘をつくのになれる日が来るのかな?


そうしたら、こんな胸のモヤモヤもなくなるのだろうか?


あたしは、いつかこの人を裏切る。


その時のあたしは、躊躇なんてしないのだろうか。

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