翌日、


半信半疑のまま駅に行ってみた。


待っていても彼は来ないような気がして、早めに行ったのに、


「おはよう、ナナちゃん」


彼の爽やかな笑顔に迎えられた。


「お、おはよ…ケ、ケイくん」


夢じゃない。


周りの女子高校生の視線が痛かったけど。


それ以上にわたしの心は舞い上がっていた。


それから数日が経ち、


「へー北相は入学したばかりなのにもう大学受験か……うちは東大行くやつが多いけど、それ以外はそのまま上に上がるから気楽なもんだよ」


彼ともようやく自然と話せるようになってきた。


でも、まだわたしが3年だということは伝えていない。


だから会話の端々でドキッ!とすることがしばしば……。


ほら、今だって……。


「ケイくんも第一志望は東大なの?」


うまくごまかせたかな?



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