今週中って、あと2日しかねえじゃん。

今までもずっと白紙で提出し続けてたヤツに、無茶なこと言うなよ。



「……はぁ」



何もかも面倒くさい。

自分の将来、なんて。



「3年も前に見失ったっつーの……」



右肩をぎゅう、と掴み、言葉を吐く。

どうしようもない苦しさと喪失感に襲われ、無性に泣きたくなった。





1日全ての授業が終わり、俺はまた屋上へ向かう。

放課後は誰も来ないことを、俺は知ってる。

まるで特等席、なんてさ。



この時間、ここだけが、唯一安らぐことの出来る場所だった。



──ギィ……

扉を開くと、茜色に染まる空が広がっていた。