ゆっくりと瞳を開く。
見上げた天井は、見覚えがあった。


私の部屋として与えられている部屋の天井。


ここは、その私の部屋だ。





「ユキ!目が覚めた?」




心配そうな顔を覗かせたのは、フラン。
眉を下げ、心底心配している様子。




「・・・うん」




私は、ゆっくりと自分の身に起こった出来事を思い返す。
あれは現実だったのだろうか。




「よかった・・・。レオさまがユキを抱えてこられてびっくりしたよ!」

「あ・・・、私、レオさまの前で気を失っちゃったんだ・・・」

「ユキが女の子ってことはばれてないと思うから安心して」





フランの言葉にホッとする。
私を抱えてって、レオさまにもすごく迷惑をかけてしまったんだ。
申し訳ないことをしたな・・・。