恋は進んだり戻ったりしてもどかしい。


でもいいや。
どうせ時間はたっぷりある。
焦らないでいこう。


「そういえばそろそろ文化祭だね♪
あ、でもそんなことより最近近くに和菓子屋さんができたよね。」


ん?まって、今さらっと重要なことを由香里が言った気がする。

「今、文化祭って言った?」

「うん。
あ、理沙知らないのか。
ウチの学校はね出し物に力を入れてるんだ。
あとちょこっとステージ発表があるくらいかな。
あ、次のホームルームは実行委員を決めるんだよね。」


初耳だよ。
なんで今まで気づかなかったんだろう?


「はいっ!席について。ホームルームを始める!!」


相変わらず変な先生だな~。


「ま、今日は文化祭の実行委員を決める。
実行委員ってもステージの整備とか管理的なやつだ。
誰でもできるし楽だからさっさと決めよう。

立候補は…いないな。
じゃあ推薦。」


これ決まらないんじゃないかな?

「先生っ!女子は北山さんがいいと思います。」


へ?私?
推薦したのは…同じ班の子だ。
でもなぜ?

「理由は…いいや面倒だし。
はい、男子は…いないか。
んじゃ谷宮がやれ。


じゃあ次に…………」



え?私の意見は聞かないで決まり?
なんて適当な!!

でも涼太とだからいいや。



これはチャンスだよね。