【想乃side】



只今真夜中の1時。


当たり前に外は真っ暗で、物音一つ聞こえずたまに車の音が聞こえるぐらい。


特に面白くもない夜中のテレビをつけて、ひたすらボーッとする。


あたしの隣には翼早の彼女の麻歌がウトウト………。


「眠たいの?麻歌」

「うーん…少しだけねっ」

「毛布持って来てあげるから待ってて!」

「…あっ!それより、お水もらっても良い?」

「うん?良いけど……」



あたしがキッチンにコップ1杯の水を取りに行くと、カバンからピルケースを取り出した。


「風邪気味なの?」

「あ……ううん。…小さい頃から、寝る前に薬飲まなきゃダメで」

「そうだったんだ…」

「ふふっ…ずっと病院暮らしだったあたしだけど、初めての友達が翼早なの!」


慣れたように薬を飲みながら、嬉しそうに笑った。


そっか………。


きっと、翼早が麻歌の笑顔の源なのかもね。


だから、翼早がいつも側にいてあげてるんだ……。


納得です。