ケータイ小説 野いちご

いつだってそこには君がいた。

episode5.好きな想いにかかる拍車




蝉が忙しなく鳴き続ける連日。


私は自宅近くの最寄りのバス停から約15分ぐらいのところにあるわりと新しめ建物に来ていた。


3階建ての丸い建物。意外とでかくて、ここに説明を聞きに初めてきた時はびっくりした。
ここは小学生から高校生までの人たちが勉強に勤しむために通う塾だ。


……そう、とうとう夏期講習が始まった。



「あっ、結城くんこっち!」



夏期講習のクラスは成績順で3つのクラスに分けられている
上からABCの順番。
私と結城くんはAクラス。
沙月ちゃんと高橋くんはBクラスという結果に、入学テストの結果、落ち着いた。


講習が始まる5分前。
席は自由だから、ギリギリにやって来た結城くんを空いている隣の席に誘った。


周りの人たちは塾で配られた夏期講習限定で使われる予定の参考書を見ながら予習復習に余念がない。



「……わり、寝坊した」


「結城くんが寝坊とからしくないね?」


「愛希と遅くまで泊まり込みでゲームしててさ」


「……ゲーム……?」


「あ……」



この受験で頑張ろうっていう時期にゲーム?



「ほどほどにしないと勉強遅れちゃうよ?」


「そうだよな、ごめん」


「……沙月ちゃんには黙っててあげる」


「それはマジ助かる」



沙月ちゃん、ふたりがゲームしていたことを知ったら発狂するんじゃないかな。


想像して結城くんとふたりで苦笑い。




< 95/ 213 >