翌日、お昼。
お弁当を作れなくて、ご飯を買うためにコンビニに出掛けた。
「おう、宮内」
「橘」
タバコを吸ってた橘がわたしに気づいてタバコをもみ消した。
「昨日楽しかったぞ、いい奴だな奈良原」
「橘のことも格好いいって言ってたよ」
「なに、今日弁当は?」
「ないよ」
「んじゃ、久しぶりに定食屋でも行くか?」
「あ、いいね」
入社したての頃、よく麗と橘と物部で来た定食屋さん。
メンチカツ定食が美味しいんだよ。
「フライ定食とメンチカツ定食~」
お店に入るなり橘が注文して、カウンター席に座る。
カウンターは好きじゃないけど混んでる店内では仕方ない。
座れただけラッキーだ。
「んで?お前ら今度はどうしたの」
「えっ」
「あ?なんもない?」
橘にはおろか、麗にも言ってないのに。
「………………どこまで聞いたの?」
「なんも聞いてねぇよ」
「昨日。なにも言ってなかった?」
「あー」