ケータイ小説 野いちご

花の名は、ダリア

散らない花は美しいか








えええええぇぇぇぇぇ!?

ちょっと待てぇぇぇい!!


「ちょ、待っ…ゴホゴホっ
俺、『おにいさん』だからゲハゲハっ」


ソージは必死で叫んだが、孫に聞こえたかどうかは不明。

仮に聞こえていたとしても、意味が通じたかどうかは不明。

ハイ、残念。

って、なんだコレ。
最初から最後までゾンビじゃねェか、クソが。

憮然としながらダリアを見上げる。

すると途端に、ソージの胸から不平不満が消え失せた。

彼女が、まだ暗い扉の外を見つめて、微笑んでいたから。

頬にエクボを作って、あどけなく微笑んでいたから。

あぁ…

コレ、コレ。
こんな彼女が見たかったの。

ほら、やれば出来ンじゃねェか。

バーサンに孫を返せた。
ダリアの可愛い笑顔が見られた。

俺、グッジョブ!

ソージは、満ち足りた気持ちで大きく息を吸い込んで…


「ゴホゴホっ
ゴボォっ!」


真っ赤な血を吐いた。


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