「…あ、河原タクシーさんですか?一台お願いしたいんですけど… あ、真耶です…10分後ですねお願いします。」 私はもう、名前を言っただけで来てくれるほど河原タクシーの常連客になっていた あと十分で準備を終え静かに家の外まで出なければならない 焦る気持ちを抑え最後に髪にスプレーを 振りかけ仕上げをした 部屋の電気を消し、まるで泥棒のように 静かに階段を下り靴を持ち裏口から外に出る