ケータイ小説 野いちご

体育館12:25~それぞれのみる景色~

このままで。


【涼Side】


 あたしには、自慢の親友がいる。


 いつも笑顔を絶やさない、明るくて可愛い子。


 ちょっと鈍感だったりするけれど、それもその子の良い持ち味だと思ってる。


 そんな彼女には、2年生の終わり頃、彼氏ができた。


 その相手は、彼女が1年生の時からずっと片想いしていた、ひとつ上の先輩。


 いろんなすれ違いがあったから、無事結ばれたことを彼女から聞いたとき、あたしはすごくホッとした。


 彼女の恋をずっと隣りで見て応援してきたから、すごく嬉しかった。


 それと同時に、少し寂しくも感じたけど。


 ちなみに親友、亜希にとって、それは初恋だった。


 『初恋は実らない』なんてよく聞くけど、意外とそうでもないのかな、なんて思ったり。


 でも、実際のところ、2人はこうなる運命だったんだと、どこかで感じている自分もいる。



< 88/ 133 >