あの雷の日から

季節はすっかり変わり

今日も日差しは強くアスファルトを照らす




椅子から見える景色も、あの時とまるで違う

彼の描く絵に色が入っている



この頃はモデルをすることが減った

イメージが出来上がったらしい



それでも毎週この部屋に通っている





…1つ気になることがある



「もう1枚のキャンバスには何を描くんですか?」



真っ白なキャンバス



「…さぁね」




彼は意地悪だ



私の事は何でも知っているような顔して

私には最小限しか情報を与えてくれない