〜side如月美桜〜

あの人がいなくなってから
私は、家にいてもいない存在と一緒。
誰も私を見てはくらない。
それが嫌で泣いてしまったら、全ては私が悪いことになるから、涙は絶対に流さない。そう決めた。
これからもずっと…


いつものように、私は学校にはやく行こうとした。

「はぁ〜 どうしよ」
あの、告白の朝から、私は学校にはやく行きずらくなっていた。

(また、告白現場に会ったらどうしよ)
でも、家には居たくなくてやっぱり学校に、はやく行くことにした。

ガラガラ
こっそりドアを開けるとシ〜ンとしていた。

ホッ
(よかった…ってなんで私が気をつかわなきゃいけないの‼︎)

「私は、堂々としてればいいんだよ
・・・うん!」

すごい独り言をしていた。

私は、席につきケータイをいじくっていた。

何分かしたら
ガラガラ
と音がした。

「・・・」
「・・・」

高野がドアを開けたけど、なぜか沈黙が続いた。

ーお前、悲しい顔してるー
ふと、前に高野言われたことを思い出した。

考えていると、高野が自分の席についた

(・・・こいつが、話しかけてこないなんてはじめてかも)

私は、驚いた。
でも、まぁいいやと思って私はケータイを再びいじくった。

「・・・ねぇ〜」
ケータイをいじくってたけど、さっきのを思い出して、私は高野に話しかけた。

「なに?」
高野はそっけない言葉で返事をした。
・・・別にいいけど。

「あんたさ、前に私が悲しい顔してるって言ったでしょ」

「あぁ〜」

「一言言い忘れてたの。人には知られたくない過去なんて、たくさんあるものよ
…もちろん、あなたにもね」

そう言ったら、高野の肩が少し動いた。

高野は、一瞬こっちを見たと思ったら
「あっそ…そうだよな」
とこたえた。

また、沈黙が続くかと思ったら、ちょうどドアからさつきが入ってきた。

「おはよ〜」
「おはよー」
私は、さつきと話はじめた。

「だよな…お前はなんか、あいつに似てるな」

そんな高野の気持ちとその言葉を私は、聞いてはいなかった。