____翌朝。



ピピピピピ…



せわしないアラームの音で
俺はいつもより早く目を覚ました。



『…眩しいな。』



暖かく柔らかいオレンジ色の光が
カーテン越しに俺を照らす。



そして、



窓を開ければ清々しい朝の風が
部屋いっぱいに広がり…



長い冬が終わったのだと
ようやく春の訪れを肌で感じた。



小さなマグカップに
ホットコーヒーを注いで



ほっと一息つく。



こんなに気持ちのいい朝は久しぶりだ。



今日は美希に会える日。



はやる気持ちを抑えつつ、



俺は愛車に乗り込み
エンジンをかけた。