「よぉ~し…!」

少し時間が経ち、ここは1年D組教室前。

扉を前にし、エルは一人気合いを入れていた。

「…初めての…っ、教室…!
初めての…教え子…ッ!!」

「早く入れよ、バカ連城崎」

隣の教室担当の竜はぼそりと呟き、さっさと自分の教室に入っていく。

「…ったく…、あいつホントうぜぇな」

竜の姿を見ながら悪態を吐くエル。

そして、自分も扉に手を掛けた。

絶対、あれが来るぞ、と思いながら…