トボトボと家に向かって帰って行く途中。

『すみません!!』


………。

ピタリと止まってみたものの…
きっと私じゃないよね?
そう思い、また歩き始める。

一歩踏み出した途端に、

『あのっ!!すみません!!』

あまりにも大きな声で呼び止められたものだから、体がビクッと跳ねた。 

そして後ろを向くくらいなら大丈夫だよね?

と思い直して後ろを向いてみた。


「っ!?」


そこにいたのは、私と同い年くらいの女の子。



その子は、とても綺麗だった。
可愛いと言うよりは、美人。
そして、私が一番と言っても良い程欲しくて
まらない、美貌を持っていた。


私は、その子を観察した後に目を伏せた。


その子はと言うと、クスッと笑うと少し色気づいた声で話し掛けてきた。


『あなた、聖高の子でしょ?』