湾岸のキラキラした市街。 少し奥まった、灰色の工業地帯。 そこからさらに、車は進んで。 港の片隅。 工場やコンテナが並ぶゴミゴミした場所。 そこで止まった。 「俺らの、クラブ」 キョーヤがそう言って、車のキーを引き抜く。 「……クラブ?」 よく見たら、確かに。 工場みたいな建物の一つに、 「R」って小さな看板がついてる