×   ×   ×




「ねえ」




私は恐る恐る、声をかける。



車は、環状線をひたすら走っていた。



何人か追いかけてきていた「コースト」とかいう不良の子たちも。



すぐに諦めたくらい、この車は早い。



「どこに向かってるの?」



「すぐに分かる」



彼の返事は、そっけなかった。