† of Holly~聖の契約
ファンタジー
完
0
- 作品番号
- 175410
- 最終更新
- 2010/08/01
- 総文字数
- 28,913
- ページ数
- 72ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 14,900
- いいね数
- 0
- ランクイン履歴
-
ファンタジー8位(2008/12/21)
- ランクイン履歴
-
ファンタジー8位(2008/12/21)
六条家
煤祓い
四大御家
この世界は
この土地は
異常だ
異常であり
正常なのだ
さあ
小さな復讐劇を
果たそう
大木市という土地は
その昔
名無しだった
†シリーズ
補完編
この作品のレビュー
異形らの間で王城と呼ばれる土地で──。 異常の中に在る正常こそ異常、と。 何が正常なのかと揺らぎそうな確固とした疑問を 妹巫女は自分のものにする。 リアルなその場面に息を飲んだ。 ページ数は多い方ではないだろうが、みっちり詰まったその正常と異常の空気。 また別の″†″がある。 □個人的には妹巫女に現れる六条がとても魅力でした。あの柔らかい言葉とかかなり愛してます。← これを読んで私はやっと†シリーズを読破\(^^)/ ……後は気になる「~死の光景」だ! 北に南、そして西と東と。 繋がっていることを改めて実感。 †シリーズの世界から離れられません。 引力がすごいです。読んだら忘れられません。□
この作品の感想ノート
七織さん
遂に全完結作読破ですね!あああっ、あなうれしや……!!←感動のあまり古語が出た(笑)
うぅ、闇の理想が完結されてないのが悔やまれるぅ……←や、されてないっていうか、作者アンタよ(笑)←がんばろう、うん
六条家は「結構な血筋」ですが、それ以上はなにもないでしょう。
実は、いったいどこがどうその血筋を『結構』と決めてるのか、がポイントです。
この事件が起こる前から六条家は結構な血筋だったのか、それとも、鬼らに協定を結ばせてから(人外の目からして)結構な血筋になったのか、それは歴史を手繰る楽しさです。
だれが、なにが、六条家をその血筋と定義したか。
すると六条の目的も図れてくると。
そこがまた作者的には面白味なんですね。見えないとこは想像してもらうという。
異常か正常かは、だれのなにを主観にするかによって決まります。
今回は妹巫女の視点だからですが、もしこれが村人のだれかなら。
姉巫女は村を守ってくれた、期待に応えてくれた、ああなんてすばらしい方だったろうと思っているとこへ、妹巫女が来れば「姉と比べてコイツはなんだ」ときっと思います。同じ巫女とは思えないとまで。
村人からすれば、妹巫女は自分の目的ばかりで、とても『巫女』とは思えなかったのでしょうね。
とまで言ったところで、実はやはり村そのものがおかしかった、とも考えられますし、いやいややっぱり妹巫女も異常だったのかもしれない、となるといったいなにが正常?と首が傾くんですね、「あれ?」って。
妹巫女の地文で、「今は笑っているがいい異常者め」的な言葉あります。
あれはふつふつ笑みのこぼれてしまう妹巫女にも当てはまり、妹巫女が村人に当てた言葉でもあり、結局――この物語に正常なものは、なにもないのかもしれません。
ひとつ正常だとすれば、姉巫女は巫女であり、四方の鬼は間違いなく鬼だった、ということです。
ついに死の光景へですね!!ありがとうございます。
ご来訪お待ちしてます♪
こんばんは〜。
ようやくシリーズ完結作品、制覇です!
六条と鈴原の因縁に、こんなに深い、凄惨な歴史があったとは。
現代の大木市に、あれだけ人外や異形が集まるのも納得です。
何が異常で何が正常か。
深く考えてみても答えは見つかりません。
例えそれが、復讐でも仇討ちでも。
自分の為すべきことをする。
そういう意味では妹巫女も六条も、四大御家の鬼でさえ、皆正常なんだと思います。
六条はかなりの血筋でありながら、謎めいた家系ですよね。この時代に既に†って言葉も使ってるし。目的は何なんでしょう?現代では登場していない北門と南塔も、ちょっと気になったりして。
とは言え、謎が多いところが面白い†シリーズ。←完璧にハマってる(笑)
次はいよいよ、死の光景へ行きますよ〜。
ありがとうございます(「完結おめでとう」が嬉しい(笑))
今回は『補完編』と銘打ってはいますが、話としては大木市を舞台にしたすべての根幹がここにあるようなものなんですね。この話がなければ大木市はなかったわけです。
ちなみにまだこの時、大木市に、あるいは世界に教会はいない……のかもしれません←不確定
六条家のヘタレ気質は昔からですね。もはや遺伝レベル(笑)
鈴原が六条と血を交えなかった理由も補足しています。あんなに近しいのならなぜ結婚してないのか……とか。
女の、あるいは巫女か人のプライドですね。
四方の鬼はですね、それぞれ芸術家のようなものだと思ってください。
東城は、代を追うごとにより強く高みへ登る血筋。つまりそれは、一族を人外の『最強』にすることが目的なんですね。究極を求めるのは芸術家の性みたいなものです。
同じように、北門、南塔、西蔵にも、己らが目指すものがあります。あるいはどれかの家では『生命の創造』に近いものが目的にあるのかもしれません。
四大御家はそれぞれ牽制し合っていますからね。利害が一致すれば今回のように共同戦線を張るでしょうが、それ以外ではライバルのようなものでしょう。
『現代』では事情が変わっているでしょうが、『この時』はまだ王城を狙い合う中ですから。
だから六条が仲介しているわけですね。
六条……デュオが言っていた通り、「かなりの血筋」であり、妹巫女が予想した通り、実はかなりの実力者なのでは……? というのが窺えます。
ただ、この六条も、賢一も、どこか頼りないですが(笑)
本作の更新追っかけてくださってありがとうございます。
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