「戸梶先輩、これどうぞ」
ラ…続きを読む
ちょっとした、疎外感があった。
8つ上のお兄ちゃんと、双子の妹。
それから、お兄ちゃんの親友。
わたしの狭い世界で大きな存在感を放つ
その3人は、みんな不良だ。
――希乃は危ないから。
そう言って、わたしを置いてけぼりにする
3人は、“秘密の遊び”に夢中で。
ひとりぼっちの家が、とても寂しかった。
だから、かもしれない。
「知り合いなのか? “あの”日向と」
チャンスだと思ったの。
みんながいる、不良の世界を知りたい。
最初は、ただそれだけだった。
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――
鹿村希乃(15)
―しかむらきの―
2代目日向の恋人
「わたし、家族以外だと、
戸梶先輩が一番好きです」
×
戸梶平佑(16)
―とかじへいすけ―
暴走族・天我の総長
「困らせてやればいいんだよ。
わがままに、周りを振り回してさ」
×
鹿村芙雪(15)
―しかむらふゆ―
2代目日向
「俺達の関係、気付いてんだろ?
……喋んな」
×
鹿村日向(23)
―しかむらひゅうが―
伝説の不良
「寂しくなかったかー? 双子ちゃんよ」
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――
双子の妹が恋人で、兄は伝説で!?
「もしかして……照れてるんですか?」
「別に照れてねぇ」
素直に好意を告げられると、
照れて素っ気なくなる先輩。
恋人同士(本当は双子)と
総長様の三角関係が発生?
「……拗れるな」
禁断(?)の恋の行方は……?
- あらすじ
高校1年生の鹿村希乃は、ある朝、猫を追いかけて一触即発の不良達がいる道に迷い込んだ。
暴走族・天我の幹部に助けられた希乃は、ひょんなことから自分の兄、日向の名前を聞き、「大切な人」だと口を滑らせてしまう。
しかし日向は、不良達の間で伝説と言われている不良で……。
正体不明の2代目日向(実は双子の妹)の彼女だと誤解された希乃は、天我に守られることになり、次第に総長の戸梶平佑と惹かれ合っていく。