青い空の下、僕たちは今も

恋愛(ピュア)

いり。/著
青い空の下、僕たちは今も
作品番号
1452578
最終更新
2017/08/20
総文字数
25,309
ページ数
45ページ
ステータス
未完結
PV数
456
いいね数
0
私はひたすら走り続ける。
ただ、先輩の背中を追って


でも、先輩。

あなたの瞳はいったい
誰を追っているんですか


「先パーイ」

「…何」

「好きですよ」

「聞き飽きた」


毎日繰り返すやり取り。
本当に私が隣にいても良いんですか―――


************



あんたと、あいつと、あたし。


ずっと、変わらないって信じてた。

生まれてから今まで、
ずっと一緒で、変わらなくて

あたしたちはこれからもずっと
3人で笑ってるんだ、って



あんたは誰のものにもならないって、
疑わなかった。


私たちは臆病で、弱くて、
それでも。あんたと―――


************



目を引いたのはお前じゃなくて、
お前の隣を歩いていたあの子。

お前と一緒にいるのは、ただの成り行き


ただここが、心地良いだけ。お互いに


好きだけど恋じゃないとか。

楽だけど一緒にいたいわけじゃないとか。


ずるずる、ずるずる言い訳して、引きずって、
本当の心は―――


************



タイプだなって思ったの。


毎日、毎日楽しくて

あぁ私、
君のこと好きになるんだって
思ったの。


でもこんなの、望んでなかった。


恋に、落とされた瞬間は最悪で



今日も私は、おどけて君に近づく。

自分から、君との間に線を引く


ねぇ、私にも笑ってよ


あの日、彼女に笑ったみたいに―――



************



あの頃、好きだったあなたはもういない

ただ純粋に、あなたのことが好きだった私も。


あの日、あなたが突然消えてしまってから
私は大人になった

知識も、価値観も、カラダも。


私に触れる指先に、
愛がこもっていなくても

私に口づける理由が、
恋じゃなくても


それでも傷つかないくらいには
私はオトナになったのよ


いつまでも変わらないのは――


************


あの日見た、空の色を見るたび思い出す

苦しくて、甘い日々


空がいつまでもそこにあるのと同じように
僕たちの心も、いつまでもここに―――




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