花袋 一さんのレビュー一覧
お約束三か条 いち、朝倉百々の休み時間は牙城くんのもの に、朝倉百々は困ったときには牙城くんを頼らなければならない さん、朝倉百々は休日に牙城くんに会ってはならない 「(監禁)されたくなかったら守ってね、約束」 「……ぬ、ん」 ⑅⃛ ⑅⃛ ⑅⃛ 牙城くんからのちょっと(ちょっと?)重い独占欲に包まれている百々ちゃんは苦しくて、もやもやしている。 それは牙城くんが誤解されているから。ほんとうは優しい人なのに、いい人なのに。 "牙城くんを守りたい" 作中、百々ちゃんは何度もそう口にしています。守られてばかりじゃだめだって、牙城くんのためなら傷ついてもかまわないって。覚悟を決めている百々ちゃんはどんな女の子よりも強くて、魅力的で、かっこいい。 繊細で不器用な百々ちゃんと牙城くんの恋。もちろん一筋縄ではいきません。ふたりの迎える結末を、ぜひその目に焼き付けてください。
お前はまだ世界を知らない。 それがかつての相棒、鷹目の最期の言葉だった。相棒を失った元殺し屋・兎はとある少女と出会う。 「私は鷹目の娘だ。お前、私を守れ」 「無理だ。俺は鷹目がいない限り、戦わない」 「大丈夫だ…私を信じろ」 「おいニカ!目を覚ませ!」 俺たちは途方もない旅に出る。 謎の追っ手から逃げるために、相棒が残したメッセージを解くために。 ────『世界』を知るために。 * 高島さんの作品はいつだって強いメッセージが込められています。前作とはまた違う観点でありながら、高島さんが大切にしているものが今作にもちゃんと込められていました。 登場人物に吹き込まれた命。考えも性格も違う。世界を知っている者、まだ知らない者。そして受け継がれる想い。物語はどのような結末を迎えるのか、そして相棒の言う『世界』とは何か。 エメラルドグリーンの瞳に映るのは──。 ぜひご一読ください。
タイトルの通り、このお話は 『名前を呼ばれて、返事をしなければ死ぬ』 出席を取られても誰一人として返事をしない崩壊寸前の学級。 そして死席簿を手にした気弱な担任。 これが、意味するものは......? * 最初から最後までドキドキしっぱなしでした! 次々に殺されていくクラスメイトに、それを授業と称する担任。 担任は狂っている。そう思いながら読み進めていきましたが......ラストには思わず涙腺が緩んでしまいました。 ぜひこれからこのお話を読む皆さんにも、どうか最後まで読んでみてほしいです。