突如、原因不明の病原菌、『ウミ』が発生。 感染者の肉体は死を待つのみとなってしまう。 少女、来宮 彩もその一人。 彼女は一年前に彼氏である成田 霞を『ウミ』によって亡くしていた。 彩は死ぬ間際に魂や精神を肉体から引き離し、仮想世界の自分と全く同じ肉体に定着させ、延命させる「仮想世界療法」を選択する。 彩が目覚めたそこにあったのは「仮想世界療法」を選択した人々がAIと共存する空中幻想都市＜オウミ＞だった。 彩はそこで成田 霞と名乗る成田 霞とうり二つのAIと出会う。 二人の出会いは幸運か不運か── 次第に彩と霞のようなAIは＜オウミ＞でおこる数々の問題に立ち向かうことになっていく。

ピアノを弾く意味を見出だせなくなった少年。 大切だと思っていた人間に殺されかけ、心が壊れた天使の声をもつ少女。 二人の出会いは二人を変えるのか。 音と音が紡ぐ奇跡の軌跡。