坂野真夢さんのレビュー一覧
売れないグラドルと、売れない芸人が出会ったら……。
恋をして励まし合って、少しずつ上を目指して行く二人。
彼の相方も交えての反省会の様子は真剣そのものです。
やがて恋心は複雑に絡み合い、仕事場は女の戦いが巻き起こる。
いやー芸能界って怖い。
って思ったり、でも、夢に向かってる人ってキラキラしてるって思ったり。
色んな気持ちを味わわせてくれる物語です。
いわゆる敵役に当たる人たちが本気でいやーなタイプなので、思う存分嫌いになれました(笑)
小ネタも効いているので、楽しく読みたい方にオススメです。
念願のカフェをオープンし、以前ちょっとした知り合いだった亜美を誘ってくれた和臣さん。
バニラ一つもこだわりのある彼の為に、亜美はバニラを探しに遠くまで買い出しに行きます。
頑張った亜美ちゃんは立ち眩みを起こして倒れてしまって……。
嫌われてはない、でも気を許してはくれない。
そんな彼との間を変えるきっかけはバニラ。
はたから見てると分かりやすいのに、いつまでももじもじしている二人にものすごくジレジレさせられました。
でも最後にほんのり幸せ気分。
甘いバニラの香りが似合うお話でした。
電車の運転士を夢見る陽香里は、なかなか希望通りの職種につけないものの、企画制作室でやりがいをみつけはじめる。
素敵な上司と、仕事には熱い先輩。そして、偶然電車で出会った駅員さん。
三人の男性に振り回されながらも、自分が誰を見つめているのか、そして仕事に対してどうむかっていきたいのかを見出していく物語。
女として自分からは告白したくない、という感覚の持ち主である主人公は、
とにかく自分の気持を見つめるのがヘタです。
時にこっちがイライラしてしまうほど受動的。
しかし、時に強引に迫ってくる橘さんに、ようやく自分の気持ちがはっきりしてきます。
そういう意味でも、彼女にあった人を選んだなぁと感じました。
一番輝いていた頃の彼女を知っている彼だからこそ、これからも彼女の本音をひきだしていってくれるのでは、と思いました。
爽やかな物語です。
社会の歯車の一つになることに依存のない主人公・瑞季と、
うまく部品には慣れず、独創的な道を歩む彼氏・拓史。
私が瑞季の友人だったなら、
「あんな男とは別れて正解。将来のことを考えなよ」
って言うだろうと思いました。
だけど、読み進めていくとどうしても瑞季を応援したくなってしまう。
そのくらい、この作品の中には、彼への“好き”が溢れてる。
いい男とかデキる男とか、そういうの超越してただ好きなんだなぁと感じます。
結婚には生活力が必要。だけどやっぱり愛が無くちゃ!
そんな風に感じさせてくれる恋愛物語です。
オススメですよ。
ファッションビルの占いスペースで働く美菜は人気占い師。
しかしてその実際は占いなんて出来ないただのメンタリスト。
それでも、お金は必要だしねぇと自分に矛盾を感じつつ仕事を続ける毎日。
そんなある日、事件が発生し、鋭い観察眼をもつ刑事がやってきて……。
小ネタがたくさんあって、あまり深く考えずにプッと笑えます。
主軸である刑事との恋は、脇役が目立ちすぎてて個人的にはあまり感情移入出来なかったかも。
脇役たちとの会話の中には、サラリと書かれていつつも実は深いな……と感じる言葉がたくさんあって、
私的には名言探しが楽しかったです。
サンドイッチ占いの凛子さんが好きでした。
小ネタ大好きな方にオススメの作品です。
描写がとても綺麗な作品です。
日常にありそうな風景が丁寧に切り出されていて、
彼女の優しさとか、彼が振り向くまでのドキドキとか、
短いページの中でもしっかり伝わってきました。
雨の日にこんな出会いがあるかも。
そう思うと雨の日も好きになれそうです。
自分を雨女と思っている人は、諦め上手な傾向にあると思います。
そう思うことで、自分を納得させることに慣れてしまっているような。
この話の主人公である美空もそう。
離婚経験がさらに彼女を頑なにし、小さな出会いも潰してしまう。
そんな彼女の前に現れた桂一はまさに“いい人”
人を信じないことに慣れてしまった美空の心を、ゆっくり優しく開いてくれ、読んでいてほのぼのとしました。
描写の丁寧な作者様らしく、空模様や紫陽花の美しさが随所で想像できました。
これからもゆっくりと幸せへの道を歩いていって欲しいなって思える優しいお話です。
半年前に別れた恋人のことが忘れきれずにいた橙子は、ある日自転車に乗った男性に目を奪われる。
彼に近づきたい。
そんな思いに正直に行動する橙子に、危険な出来事が降りかかる。
そして会社にも不穏な気配が……。
先の読めない物語でした。
丁寧な状況描写には数々の伏線が隠されていて、たくさん出てくる登場人物の誰を信じればいいのかと、ドキドキしながら読み進めていきました。
何度も危険な目に遭いながら、自分の意思に忠実にうごく主人公を凄いと思う反面、とても危なっかしく感じたり、元彼への態度が曖昧すぎる?と思ったりもしましたが、
ラストの方は一気に読んでしまいました。
とても面白かったです。
ミステリー好きの方にお勧めです。
大学生の歩夢の家に、手紙が届いた。それは、半年前にいなくなった同居人・歩太に宛てられたものだったが、間違って読んでしまった歩夢は、その手紙の文字・文体に惹きつけられる。
そしてその手紙の差出人がやってきて……。
この手紙の主は誰なの?
という疑問と、独特の雰囲気をまとった文体に、すぐ夢中になりました。
主人公も、周りの人も、ものすごく人間臭く、正しさだけじゃない何かを抱えていて。
歩太の失踪をとうして、自分自身を見つけ、落ち込んだり、人を羨んだり、それでも自分らしくいようと願ったり。
必死に生きようとする姿に感動しました。
素敵な物語をありがとうございます。