―もっと、刺激的な恋を。―

そういえば、もうずっと 大輔とはセックスしてなかった。 別れ話を持ち出されてる最中に、 あたしは思い出した。 三年間、いっしょに暮らした恋人から 突然、別れを言い渡されたヒロは、 ある提案を思いつく。 ひとりになりたいのに、なれない。 ふたりでいたいのに、いられない。 別れた恋人との、 せつない同居生活がはじまる。

おとなりさんちの三兄弟。 子どものころからずっといっしょだった、 大好きな幼なじみ。 三つ上の忍（シノブ）はすごくやさしくて、 本当のお兄ちゃんみたい。 同い年の樹（イツキ）は いつもあたしをからかうから、 ケンカばっかり。 二つ下の司（ツカサ）はやんちゃで、 超かわいいんだ。 三人のナイトに守られて育ったせいか、 あたしは十六歳になっても甘えん坊で、 子どもっぽいってよく言われる。 いつまでもこのままでいたいと思ってた。 いつまでもこのままでいられると思ってた。 子どものころのまま、四人でずっと―― でもこのごろ、 なんだかちょっとおかしいんだ。

あたしの恋人兼同居人は もうすぐ三十歳。 なのに仕事もしないでゲームに夢中。 「少年の心を持った男」 なんてたちが悪いだけ。 もっと地に足のついた男がいい。