「へぇー。
なら、俺のは大盛りで頼むな。」
「ふふっ…了解!」
なんとなく……
なんとなくだけど、鍋を囲んで並ぶ2人が絵になっていて。
「ねぇ、あの2人、なんだか絵になるね。」
「ほんとほんと。
悔しいけど、美男美女だからしょうがないよ。」
ほら。周りの子達も同じこと思ってる。
万が一わたしが悠里ちゃんの位置に立っていても……
きっとこんな風にみんなの目には映らない。
……ほら、また。
ふいに訪れる"劣等感"。
「ちょっとごめんね!
動いちゃだめだよー。」
その時だった。
時間に追われてるのか、他のグループが鍋を持ったままわたし達の後ろを通り過ぎようとする。
「え?」
その時、なんのことかと振り向き際に立ち位置を変えてしまったわたしと悠里ちゃん。
鍋を持った人たちとすれすれの距離だと気づいた時にはもう遅くて……
ーーードンッ……
「きゃっ……」
案の定、わたし達と鍋を持ったその子たちは軽く衝突。
鍋を持った子達は、なんとか鍋の中身がこぼれないようにと踏ん張ったけれど、わたし達は予想外の外力によろめいた。
「熱っ……!」
