不器用恋愛~好きな人は幼なじみ~





わたしを見る颯真の目は、より一層大きく見開かれる。





「付き合わ……ないよ。」





念を押すようにもう一度言葉を紡ぐ。






ただ、颯真に誤解はされたくなくて。
その気持ちだけが、わたしを動かした。





視線を自分の手元に移したとき、颯真の手を掴むわたしの手がすごく現実味を帯びてーー






「…………っ………」






急に顔の温度が上昇するかのように火照る。






だから、すぐに颯真の手を放そうとした。






だけどーー







「だったら……どういうこと?」





一度放れた手は、追いかけるように再び繋がれた。





颯真によって……
わたしが掴んでた力よりも、もっと強くーーキツく。





「悠太が好きなんじゃねぇの?」





「……っ……颯っ……」





「だったら……!」





繋がれてる手を引かれて、わたしと颯真の距離が縮む。





幼馴染みの距離を超えてーー





0センチ。





「だったらより一層、遠慮しない。」







背中に回された腕は、わたしの知ってる颯真とは、比べ物にならないくらい大きくて。力強くて。





弱かったこどもの頃の颯真とはーー





もう違うんだ。