「え……?」
「や、やっぱいい。
聞きたくねーわ。」
颯真は、自分の鞄を肩にかけると、わたしに背を向けた。
きっと、颯真は勘違いをしてる。
休み時間ごとに悠太くんの元へ向かってるんだからーー
きっと無理もない。
颯真は、鞄と日誌を掴むと、教室の扉へ向かう。
このままでいい?
颯真が勘違いをしたまま、
この背中を見送ってもーー。
頭の中がぐるぐる回る。
先に悠太くんと話をしなきゃとか。
今、颯真のこの誤解を解いたって、どうにもならないとか。
だけどーー
体が勝手に動いた。
「ま……待って……!!」
颯真と、これ以上のすれ違いは作りたくない。
そんな気持ちが、悠太くんとのこととか、抜きにしてーー
わたしの手が、勝手に動いた。
颯真の手を、掴む形で。
「……は?
明里ーー」
「わたし……悠太くんとは付き合わないよ……!!」
