わたしと颯真の想いのすれ違いがーー
悠太くんと悠里を巻き込んだ。
それも、こんな風に泣かせてしまうほどーー
嫌な形で。
恋愛は、誰かを選んだら誰かが傷つくものって言う。
だけど、もっと、上手な道があったのかな?
中学生のあの頃、お互いに誤解を重ねたわたし達は、そのままお互いに距離を作ろうとした。
だけど、そんなことしないでーー
すぐにぶつかればよかったのかな??
そうしたら、こんな風に友達を傷つけることにはならなかったのかな。
「……………」
このままわたしはーー
颯真の気持ちに答えていいの?
こんな風に友達を傷つけてーー
颯真に好きと伝える、その資格はあるのかな。
そう思ったら、わたしの目にも涙がたまってーー
「なんでっ……明里が泣いてるの……」
「………っ…………」
しばらくした後、悠里は顔を上げた。
「本当……
颯真くんと明里は似た者同士だよね。
誰よりも相手のことを想ってるのに……
でも臆病で、不器用なの。」
(あ………)
昨日、パーク内で、悠里が言ってた言葉。
"颯真くん、すごく優しいの。
誰よりも、相手のことを想ってるのに……
それなのに、すごく不器用で。"
"誰よりも人を愛する気持ちを持ってるのに……
でも臆病なの。"
"でもあたしはそんな颯真くんがーー"
「ーーもっともっと、好きになったよ。」
悠里は、わたしの顔をじっと見てて。
その表情は、もう涙だけではなくてーー
少し、微笑んでくれていて。
「あたし、正直悔しいよ。
でもーー
明里があたしの背中を押してくれてた気持ち、嬉しかった。
きっと辛かったと思うのに、そんな明里の不器用なとこ、あたし好きだよ。」
「悠里…………」
「明里の一途な気持ち、すごいと思う。
だからあたし……
明里は、自分の気持ちに正直になってほしいとも、思うんだ……」
もちろん、あたしだって隙があったら踏み込んでいくけど!!
と、悠里は付け足して。
わたしに……笑ってくれた。
「ゆ、悠里っ……!!
ごめっ……」
「え!?ちょっと待って明里……!
鼻水……!!」
正直、最悪な想像だってしてた。
もし悠里が最低者!!ってわたしを罵ったら、わたしは颯真に気持ちを伝えることはやめようって。
だけどーー
「明里。絶対、その顔颯真くんに見せちゃダメだよ。
フラれるよ。」
「え……!?」
悠里の笑顔に、わたしの心のなかにあった黒い塊が少し溶けた気がした。
