颯真が好きと、わたしには嘘偽りなく、真っ先に教えてくれた悠里。
それと反対にわたしは、颯真に気持ちは届かないからと、悠里に本当の気持ちを伝えなかった。
わたしが颯真のことを何とも思ってないように悠里の前で振る舞って。
所詮ただの幼馴染みの一人であるように相談に乗って。
悠里に嘘をついたまま……
今までが過ぎていった。
そんな状態のままで、わたしは前に進みたくなかったんだ。
わたしのモヤモヤした気持ちの、一つの原因。
「…………………
明里……は、ずっとあたしに嘘をついてたの?」
「………………………」
「自分も颯真くんのこと好きなのに、あたしの相談に乗ってたの……?」
悠里は、目の涙を拭うと、わたしをまっすぐと射ぬいた。
そして、抑揚のない口調で話す。
「本当は上手くいってほしくないのに……
心にもない助言してたの?」
「……………!!
ちが………」
「ほんと……信じらんない……」
悠里の表情は険しくて。
わたしの前に出ると、険しい目つきのままわたしを見つめる。
そのまま左手を振り上げたからーー
(ーーっ……叩かれる!!)
ぎゅっと目をつむった。
「本当……明里ってバカ……!!」
叩かれると思ってつむった目は、反射的に開けてしまった。
頬に痛みはなくーー
変わりに、悠里の体温の少し高い手が、
わたしの頬に触れていたから。
「悠里……?」
