「そういえば新人どうだ?」

「吾羅汰くん?」

「そう」

「とっても優しくていい人だよ?」

「よかったわ」

お父さんもお母さんも心配してくれてたんだ

ありがとうこんな私のために

「おい杏梨
今こんな私のためにって思っただろ?」

「うん」

「はぁ杏梨のよくないところはそこだ

小さい頃から言ってるだろ?」

「すみません」

「これからはこんな私のために
なんて思わないでよね

杏梨は”こんな”じゃないから」

「わかった」

「よろしい
では久しぶりに3人で食事するか」

「うん!」