宮間探偵事務所事件ファイル 5



「中川は私の友人で、優花ちゃんは友人の娘なんだ。私の本名は小泉栄司」


「私は小泉美帆」


目の前の2人は、とても嘘をついているようには見えない。


「……本当に?オレのお父さんとお母さん……?」


問いかけに、2人は頷く。


「……何でオレ、養護施設に……?」


オレの質問に奥さんが辛そうな顔をして答える。


「……私が19歳の時に、あなたを身篭ったの。この人も大学生の時だったわ」


「私の親は、大企業の社長で、厳しい人でね。学生結婚なんて認めてくれなかった。駆け落ちをしようにも、お金がない。2人で話し合って、養護施設に……。すまなかった」


「ごめんなさい」


2人に謝られて、どうしたらいいかわからなくなる。


少し考えてから言う。


「んー……なんで謝るの?オレ、前にも言ったんだけど、養護施設にいなかったら高校出て働こうと思わなかったかもしれないし、そしたら今の事務所で働いてなかったかもしれない。だから、別に恨んだりしてないよ」