「さっきからドタバタうるせぇんだよ宮間ァ!!ブレーカー落ちたのもテメェのせ――痛ぇな誰だ!」


怒鳴り込んできた白兎に、ミサがぶつかったのだろうか。


「白兎!その女捕まえて!」


「兄貴にぶつかったのはこのアマか!兄貴に謝りやがれ!」


莉央さんが大声で言うや否や別の男の声がした。事務所の外で懐中電灯の光が瞬く。


そこで部屋の電気が点いた。


「やめてっ!放して!」


「うるせぇ!兄貴に謝れって言って……なんだコレ……」


白兎の部下の赤髪の男が叫ぶミサを引っ張って事務所内に入ってきて、目を瞠った。


明るくなった部屋に目が慣れた白兎も事務所内の様子に顔をひきつらせて呟く。


「な……んだこの状況……」