「偶然ね、学さん」
学に向かって微笑んだ次の瞬間、ミサさんは豹変する。
「なぁんて、冗談。中川優花の親がここに依頼したって知って、ここで働いてるアンタに近づいただけだっての。近付けば情報洩らしてくれるかなって思ったのに、全然教えてくれないし。
……しっかし見た目通り、女慣れしてないんだね。あんな手紙書いただけで舞い上がっちゃって……。でも、ごめんね、アタシ、本命がいるの。けど、恋愛ゴッコは楽しかったでしょ?」
フフ、と笑みを湛える女に、思わず怒鳴り声が出る。
「この女言わせておけば……!表出ろ!」
「嫌よ。アンタみたいな野蛮な女、アタシが相手に出来る訳ないでしょ。代わりにこの人たちが相手してあげるから」
と、先ほどの男たちが事務所に入ってくる。前襲ってきたチンピラ擬きとは全く違う雰囲気がある。

