体が動く前に、ルークの背中が見えた。
ルークは、ナイフを持った腕を掴んで捻り、鳩尾に肘を当てる。
男は地面に伏せる。
鮮やかすぎて声も出なかった。
「大丈夫か?」
「……うん。ありがと」
「やるなら最後まで気を抜くな」
小言を貰ってしまった。
「……はぁい」
学が先ほどの女の子と別れ、こちらに来る。
「あの人、大丈夫だった?」
「うん。ケガも無かったし、家もすぐ近くだって」
「よかった。……んで、コイツら誰?」
「今から訊く」
ルークはそう言うと、倒れている男の1人に近付き、胸ぐらを掴んで無理やり起こす。
「っ……」
「誰の指示で誰を狙った?」
簡潔に尋ねる。
うん。怖い。

