「やっば!遅れる!」

このままじゃバス間に合わない!


ープシュ〜ー

…。

オーマイガー…

バス行っちゃったよ…。

次のバスいつ?!

「…」

1時間後?!

っざけんじゃねーよ!

早くこいやぁ!

まぁ、しょうがない。

ベンチに座った。

「ハァ…」

つい深いため息がでる。

「おい。」

「おい。」

「おい!」

ビクっ!

え?何?私?!

「は、はぃ?」

顔を上げると、そこには

いかにもヤンキーです!って人が立っていた。

耳にはピアスが何個も空いてる。

髪は金色と茶色の真ん中?

制服はだらしない着こなし方。

あれ?その制服って…

「お前、なんでここにいるんだよ」

は?

「バス…乗り遅れたとか?」
笑ながら彼は言う。

「は、はい…」

ゔ…恥ずかしいっ。

「はっはっ。笑った笑った。
ほらよ。」

と言ってヘルメットを投げられる。

は? 私にどうしろと?

「メットかぶって俺の後ろ乗れや」

は? 何?

送ってくれんの?

おー。優男だなー。

「し、失礼しまーす」

ーブォォォォン!ブンブン!ブーーンー

すっごいエンジン…

「あ、あの!」

ちょっと声を張り上げて喋る。

「あ?」
あ?って… ん?とかあるでしょうよ

優しく言えないのかね優しー

「っんだよ!」

ひぃっ!
こっわ!

「あ、あの!免許って…持ってるんですか?」

持ってなかったら怖すぎだよ。

持ってるよね?

自分から乗れって言ったんだから、持ってなきゃおかしー

「ねぇけど。何?」

は? 今なんと?

もって…ないだとぉ?

「えーーーーーーーーーーーー!」

「っるせ。」

免許持ってないのに運転しちゃダメでしょうよ!

怖い怖い怖い怖い!

まだ死にたくないよぉ!

神様ー!マリア様ー!仏様ー!

私をどうかお守りくださーい!

「着いた。」

着いたって、

天国? 地獄?

あれ? ここ学校…

生き…てる。

「おぉ!私生きてる!」

「俺様の運転で死ぬかよ」

と言ってフッと笑った。

笑った顔が無性にかっこよかった。

「お前の名前何」

「この学校の1年C組の如月 さやかです(キサラギサヤカ)」

「俺は、3年A組、新堂 悠だ。
(シンドウ ユウ)」

てか、待って。

「何で私がこの学校って分かったんですか?悠先輩」

ブッ!と悠先輩が吹いた。

そしてバカ笑した。

なんで笑ってるの?

「それは、俺がお前と一緒の学校だから。それと悠先輩ってやめろ。笑える。
悠でいいから。」

あー。なるほど。

だから制服が…ふーん。

「分かったな?今度から悠って呼べよ。
さやか。」

名前を言われドキッとした。

「あ、ありがと。ゆ…う」
悠って呼ぶのなんか照れる
「ん。じゃな。」
と言って悠がバイクで走っていく。

頭の中は悠でいっぱい。

教室に入ると先生に怒鳴られたケドそんなの耳には入って来なかった。