目を開けたとき、もう外は暗かった。
「あ!帰んなきゃ・・・って、いいんだっけ。」
そう、今日は帰らなくてもいいの。
・・・隼人くん家にお泊りするんだもん。
どうして隼人くんの家にお泊りするかというと・・・
・・・ま、そういうことなんです。
隼人くんのご両親がハワイへ旅行に行ったのを理由に、隼人くんは家に泊まることを強制的に決めて・・・。
また「ウサギのくせに俺に逆らうの?」とか言われちゃって。
で、1泊2日のお泊りなのです。
ふと隣を見ると、隼人くんが眠っていた。
・・・可愛いなぁ・・・
いつもはかっこいいけど、寝てる時とかはすごく可愛くて。
いつも思う。
こんな素敵な人が、どうしてあたしを選んでくれたんだろうって。
隼人くんなら、変な話選び放題なのになぁ。
「でも、あたしは隼人くんしか見えてなかったよ・・・」
初めて王子様な君を見たときも、初めて悪魔な君を見たときも。
隼人くんのことしか見えてなかったの。


