幸せになる方法〜「ずっとそばにいたのに.....」スピンオフ〜

その気持ちを嬉しいと思う反面、まだ稜と向き合う勇気が持てない俺は、正直助かったと思った。

でもそれじゃダメなんだ。

稜を考えてみろ。

今までだってあいつは、俺に隠さずに全部話してくれたし、自分がどんなに辛くても、カッコ悪くても、心優の幸せを守るために一生懸命だった。

俺にはその強さが足りなかった。

だから負けたんだ。



稜の愛情の深さを思えば、心優の将来には何の心配もない。

あとは俺が頑張るだけだ。

笑って二人を祝福できるくらい、早く立ち直って、強い男になりたい..........



正月休みは実家に帰り、家族や友人達と過ごしたから、だいぶ気分も晴れたけど、会社が始まってからはまた孤独と戦う日々だ。

それでもだんだんと現実を受け止められるようになり、心優を思い出すにしても、暗い気持ちにはならなくなって来た。



そんなある日、帰宅するとまたアパートのドアに紙袋が掛かっていた。

中を見ると、ピンクのリボンでラッピングされたクッキーが入っている。

あんまり形が整っていないし、お世辞にも美味しそうとは言えない、手作り感満載のクッキーだ。