幸せになる方法〜「ずっとそばにいたのに.....」スピンオフ〜

目を真っ赤にしながらも、心優は何とか笑顔を見せてくれた。

嬉しいけれど、やっぱり切ない。

前向きな笑顔を見せたいけど、何だか上手く笑えない。



大切な俺の宝物は、稜のものになる。

仕方ないんだ。

元々、二人がこうなる事は決まっていたんだ。

そうでも思わないと、心が折れてしまいそうになる。



でも、もう腹は括った。

これで心優が本当に幸せになれるのなら、潔く身を引き、後は稜に任せた方がいい。

あいつが俺を信じて、心優を託してくれたように。

今まであいつが、一人で耐えて来たように..........



シャンパンを一杯ずつだけ、ゆっくりと時間をかけて飲んだ。

言葉は少なかったけど、繋いだままの手のひらから、心優の思いが溢れるほど伝わって来るような気がした。



俺たちは愛し合っていた。

幸せだった。

離れても、稜のものになっても、その事実だけは変わらない。