幸せになる方法〜「ずっとそばにいたのに.....」スピンオフ〜

待ち合わせは、思い出のツリーがあった建物のテラスにした。

二年前、素直な気持ちを告白して、初めて心優を抱きしめた場所だ。



年末の街はどこか忙しない感じで、これから俺に起こるであろう出来事の悲しさを、薄れさせてくれている。

でもツリーの撤去されたテラスには、ほとんど人影が無くて、ガランとした場所に立っていると、やっぱり切なさに打ちのめされそうになる。



「航佑.......。」



背後から聞こえた声に、身体が熱くなる。

ずっと焦がれていた、大好きな声。

会いたくて、会いたくて、狂いそうだったのに、これで最後だなんて..........



そう思ったら、自然に腕が動いていた。

振り向きざま、無意識のうちに、俺は心優を抱きしめていた。