幸せになる方法〜「ずっとそばにいたのに.....」スピンオフ〜

次の日も昼間は大学に行って、夕方からバイトに入った。

彼女には、休憩時間に行くと連絡してある。

これを見せたら、温人がどんな顔をするか楽しみだ。



だけど、その日は人手が少なくて、早めに休憩をもらうことができなかった。

彼女のアパートに着いたのは、8時半過ぎ。

もう温人は寝ちゃってるかもしれない。



ドキドキしながら、チャイムを押すと、髪を下ろした彼女が出て来た。

店にいる時はアップにしているから、雰囲気が違って新鮮だ。

よく見るとスッピンみたいだし、いつもより幼く見えて、ドキっとするくらい可愛い。



その姿に見惚れていると、バタバタと音がして、温人が顔を出した。

良かった。起きてたんだ。



「まだ起きてたのか、温人。」

「保育園でお昼寝してるから、意外と遅くまで起きてるの。」

「そうなんだ。.....あ、はい。温人にプレゼント持って来たよ。」

「えっ、こんなにいっぱい?」

「うん。兄貴と幼馴染みの分も混ざってるから。うちの親戚、今、小さい子は女の子ばっかりだから、もう要らないし。」