幸せになる方法〜「ずっとそばにいたのに.....」スピンオフ〜

うわ、超カワイイ。

このくらいの子供って、ちょっと頷くだけでも全力なんだな。

カックンって音がしそうなくらい、激しく頭を上下させる様子に、頬が緩んでしまう。




「あ、お名前、ちゃんと言えたね。いつもは怪しいのに。」

「そうなんだ。」

「うん。まだ二歳になったばっかりだし、男の子だから、言葉もあんまり。」

「ふ~ん。」

「今日は病み上がりだから疲れて機嫌悪いのもあるんだろうけど、しゃべれないくせに自己主張ばっかり強いから、保育園からここまで来るのに、もう大変。やっと来たと思えば、コンビニ入るって聞かないし、無理やり抱っこしようとすれば暴れるし、ママはお手上げ。」

「そっか、お前、ママを困らせてたんだ。」



しゃがんで、目線を合わせ、頭を撫でてやると、小さな怪獣はあくびをした。

保育園で疲れて眠くなっちゃったのかな?

そう言えば、親戚の集まりで、小さい子が眠いせいでグズってた記憶がある。



「ねぇ、田中さんちって、この近くでしょ?」

「うん。」

「じゃあ、送るよ。」

「え?」