ねぇ、あなた?

私が家を飛び出した時、家の前で一度立ち止まって後ろを振り返ったんだよ?

すぐに追いかけてくれると思ったから。

だけど、あなたは追いかけて来てくれなくて、余計に悲しくて涙が出たの。

だから、私は泣きながら必死で走ったの。
行く宛もないのに・・・。

私の存在する場所はいつだってあなたの隣だったから。
行く宛もないまま、必死で走ったよ。
涙で前も見えないよ・・・。

そしたら、目の前が急に明るくなったの。
キィーッ!っていうブレイキ音の後にドンッと衝撃があったの。



あれっ!?ねぇ!?
身体中が痛い!助けて!!苦しい!!
真っ暗で前が見えないよ?
あなた、どこにいるの?

「頑張れ!!」

お母さん?お母さんなの?お父さんも?
そっか!私、まだ頑張らなくちゃいけないんだ!

うん!痛いし、苦しいけど、私頑張るから!
でも、苦しいよ!あなた、助けてよ・・・。そばにいて。



「頑張らなくていい、無理しなくていいよ。疲れたら休めばいいよ。」


あなた!そこにいるの?いつもの元気がないみたいだけど?

私、もう頑張りたくないの。少しだけ休ませてね。
少し休んだらまた、あなたの元に帰るから、迎えに来てね。

ずっとずっと、待ってるから!