あの日、些細な事で喧嘩になった。

原因なんて、覚えていない。

今までだって何度も喧嘩したけど、あなたはいつも怒る私をなだめてくれた。

怒りも鎮まるほど笑わせてくれてた。

だから、そのたび
「やっぱり世界一の旦那だ!」って惚れ直したんだよ!?


だから、あの日もあなたが私の怒りを鎮めてくれると思ってたんだよ。

だけど、あの日はあなたも、とてもとても怒っていて、私の怒りを鎮めてくれることはなかったよね。

私の思い通りの展開にならない事に、わがままな私は余計に腹が立ち、泣きながらあなたを罵ってしまったの。

あなたは、残業続きで疲れてたんでしょ?

冷静になれない私は、そのまま家を飛び出し、結婚する前によく来ていたこの場所に来てるよ。

たくさんの花が咲いていて、夜になれば星が降るような夜空が見える海。
結婚してからは来ていないけど、私はこの場所であなたと2人、寝転がって星を眺めるのが大好きだった。

あなたに言った事はなかったけれど、私の大好きな場所。

あなたが迎えに来てくれるのを1人、この場所で待ってるから・・・。