ドロップアウト

「おっはよ〜。」

龍崎が笑顔で言ってきた。

「はよ。起きるの早かったな。」

「まぁな。いい匂いがしてよ、目が覚めたんだよ。…ご馳走様でしたぁ。」

箸を置き、手をあわせて龍崎はそう言いテレビの前のソファーに腰掛けた。

「いただきます。」

朝食を食べながら龍崎の方を見る。

何の番組を見ているのかわからないが、龍崎が笑っている。

そんな龍崎の姿を見ていると何だか可笑しくなって、ご飯を食べながら自然と顔が綻んでいた。

そんな俺を見てお袋が不思議そうに

「なに、微笑んでるの?」

と聞いてきた。

「べつに…。」

と俺は真顔で答えた。

「あれ?親父は?」

とお袋に聞くと呆れた顔で答えた。

「何言ってんの、もうとっくに仕事に行ったわよ。」

「あぁ、そうか。」

「家から一歩も出るんじゃねぇぞ!ってお父さんから伝えろって言われたわよ。」

「…わかってますよ。」

「わかってるなら良いんだけど。」

「わかってますよ。」

あえて強く言う俺。