ドロップアウト

「煙草出せ。」

親父に言われポケットから煙草を出す。

「ライターもだ。」

その言葉にドキッとした。

何故なら親父のジッポライターをパクっていたからだ。

俺がためらっていると親父がイラッとしながら聞いてきた。

「何してんだ、早く出せ。」

「もってない…です。」

「何?」

「持ってません。」

「…じゃあ、オメェどうやって煙草に火つけてんだよ!」

「……木を燃やして…です。」

「ほ〜、木を燃やしてねぇ…。」

そう言い終えると俺の胸倉を掴む親父。

「お前、俺をおちょくっとんのか?あっ?」

「…すいませんッ!!」

もはや半泣き状態の俺…。

そして4発目の拳が飛んできた。

「出せ。」

親父が手を差し出してきた。

もはや出すしかなかった。

恐る恐る親父にジッポライターを出す。

ライターを見た瞬間、片方の眉を上げて

「これは俺のじゃねぇか?」

と睨む親父。

「…すいませんでしたッ!」

そして5発目の拳が本日最高の強さで飛んできた。