「…てかさぁ、俺思ったんだけど…」



なにを?



天野君の言葉に首を傾げるあたし。



「名字で呼びあうって…何か他人行儀じゃね?同じ部活なのに。」



「えー…?」


そう?一体何を言い出すんだと思いきや。


「ってか、同じ部活って言ったけどバレー部とそのマネージャーだからね、普通じゃない?」



「そうか?…でも俺は名前で呼んだ方がいいんだけどなー…。せっかく同い年のマネージャーなんだし。」


はいはい。



「…好きにすれば?」



「ふ…そーするよ“風香”。」



何故だか知らないけど、それを聞いてドキッとしたあたしは

天野君の反対側に向かって
さっき使ったボールを拾いにいった。