「…!」
一瞬、先生の目が見開かれて手の力が緩んだ。
その隙を見計らって手を思いっきり振り下ろすと自分の腕は、気持ち悪いほどに青くなっていた。
先生の頬を思いっきり叩いて数学準備室を出た。
また、暗闇に突き落とされるの?
なんでこんなことしたの?
ねぇ先生?
またいつもみたいにわたしの前で笑ってよ。
わたしに怒ってよ。
「うっ…。ふ…ぅ」
―――――
先生が、なんでこんなことしたのかちゃんと考えもしなかったね。
わたしなんかより、先生の方が何倍も辛かったのにね。
わたしは、全てを先生のせいにして先生を責めちゃったね。
こんなわたしを許してくれますか?

